国芳: 朱天童子モンスターはナイスガイ
芸術家: 歌川国芳(1797-1861)
タイトル: 小式部内侍
シリーズ: 百人一首内 (Hyakunin isshu no uchi)
制作年: 約1842年
この作品は、凶悪な鬼・酒呑童子を異例の姿で描いており、洗練された服装を身にまとい、髪は乱れているものの平和な表情を浮かべています。詩と酒呑童子の関係は、大江山を指すことにあります。
小式部内侍は以下の有名な詩を書きました。その詩は以下のように翻訳されています:
「大江山/ 生野の道の/ 遠ければ/ まだふみも見ず/ 天の橋立」
百人一首は13世紀に詩人藤原定家によって編纂された、百人の詩人による百首の短歌(和歌)のアンソロジーです。一部のデザインは詩人自身を描いており、一部は彼らの生活や詩に関連するシーンを描いています。ここでは、大江山と酒呑童子の関連が描かれており、通常は洞窟の巨大な怪物として描かれる酒呑童子が、ここでは洗練された巨人として、中国風の提灯がかかった美しいベランダにいる様子が描かれています。彼は子供たちを愛しているようにも見えます!国芳は同じ主題を千通りも描くことができましたが、ここではこの悪名高い怪物を、眺めを楽しむ文化人として描いたユニークな作品です。通常、国芳は酒呑童子を本当に怪物として描き、彼を酔わせた後に彼を討つ頼光を描いています。
状態: 印象が優れています。色合いと状態も非常に良好です。
寸法: 大判 37.6 x 25.6 cm
出版社: 海老根
文献: Robinson S19.60.
署名: 一勇斎國芳画
SKU: KUY617