国貞：秋の紅葉狩り（もみじがりのず - 紅葉かりノ図）

作者：歌川国貞（1786-1864）
タイトル：紅葉狩図（もみじがりのず） 制作年：約1832年

希少な十景の風景画シリーズの一つで、独特の様式美が特徴です。ここでは、二人の女性が道を急ぎ、煙管を持った大きな旅笠をかぶった二人の男性の後ろを歩いています。一人の女性は彼らのピクニックの場所と思われる先を見つめ、もう一人は荷物を背負って遅れている付き添いに手招きしています。彼らの進む道は分かれ道に続き、川にかかる低い橋と丘の斜面に沿った小道へと分かれています。周囲には秋色に染まったカエデの木々があり、オレンジ色の鉛顔料がさまざまな酸化状態で表現されています。

状態：非常に良い刷り上がり。色彩良好、状態は良好〜並。裏面に貼り跡あり。 寸法：大判（25.4 x 37.7 cm）
版元：山口屋藤兵衛 署名：幸蝶楼国貞画

参考文献：セバスチャン・イザード『国貞の世界』1993年、141頁、No.65/8；歌川国貞没後150年記念展（太田記念美術館、2014年）、123頁、No.161。シカゴ美術館所蔵。

SKU: KUC048S