坂東箕助 桃の井若狭助 (売り切れ)
アーティスト: 歌川国貞 (1786-1864)
タイトル: 坂東箕助 桃の井若狭助
日付: 1830
歌舞伎俳優坂東箕助II (1800-63) が「忠臣蔵」の大名桃井若狭助として図られた団扇絵。
彼は左を見つめ、複雑な表情を浮かべ、手は刀の柄を持ち上げています。その表情はかろうじて抑えられた怒りを示しているでしょう。この刀を抜く行為が、47人の忠臣の死と彼の一族の滅亡につながる出来事を引き起こしました。国貞が芸術的な力の頂点にあった時期に描かれた、この真実の瞬間とその複雑で微妙なキャラクタースタディを見るのは非常に興味深いです。
彼の着物の袖にある楮の葉の家紋は、鶴岡八幡宮の家紋であり、彼の屋敷があった場所でもあります。鶴岡八幡宮は鎌倉武士の守護神として崇拝され、鎌倉時代(1185-1333)にその名がつけられました。
この「忠臣蔵」の公演は、1830年の四月に江戸市村座で行われた可能性があります。
元々団扇の形は非常に丸かったが、発展の過程で幅が広がったようで、おそらくアーティストが創作のキャンバスとして使用しやすくするためだったと考えられます。団扇は夏の都市文化の中で最も重要なアイテムの1つであり、洗練されたデザインは所有者の好みを反映していました。また、特別な機会に贈られることもあり、企業の広告スペースとしても利用されました。団扇のデザインは浮世絵画家にとって重要な収入源であり、目立つためには非常に高い品質が求められました。浮世絵の主題には美人、歌舞伎俳優、夏の季節に関連するシーンなどが含まれています。
状態:印象と色彩が優れており、非常に良い状態です。右側に製本の穴があり、表面に多少の汚れがあります。寸法: 22.7 x 26.7 cm
署名: 五渡亭国貞画
出版社: 伊場屋仙三郎
SKU: KUS545