清親:平忠盛が弥勒寺の僧を捕らえる(予約済み)

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絵師:小林清親
タイトル:平忠盛御堂法師を捕る図
日付:1883年頃

清親の最も感動的で歴史的な三枚続のひとつ。京都郊外にて遠くからは幽霊に見える姿が、実は石灯篭に油をさすみすぼらしい僧侶であったと平忠盛が発見した瞬間が描かれています。忠盛は幽霊であると思っていた存在が無害であることに気づいた後、背中の刀を縛りなおしているように見えます。
おどろどろしい夜に、幽霊のような木々と沼地が非常に効果的に描かれています。灯篭から発する明るい光や沼地に映る光、そして僧侶が持つ小枝の火などの色彩は完璧です。僧侶はつま先立ちで描かれ、爪も伸びており、蓑の下で非常に哀れな表情をしています。
この版画には夕刻のシーンの名手だけではなく、デザインの一部に西洋の版画の要素を取り入れていた、清親のすべての要素が詰まっています。登場人物の二人が着ている衣服や木々に西洋要素が見られます。 版画二枚に横切る柔らかいピンク色の光の帯も見られます。

コンディション:色、状態ともに優れています。タイトルの右端に僅かに修復された薄い箇所があります。色褪せのない初摺りです。
寸法:大判三枚続(各シート37× 24.6 cm)
版元:原胤昭
文献:清親と明治の文化”Kiyochika, Artist of Meiji Japan”(ヘンリー・D・スミスⅡ著・1988年刊行・No.72、P.67)
サイン:方円舎清親筆

SKU: KYC483