広重:愛宕下藪小路

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絵師:歌川広重 (1797-1858)
タイトル:愛宕下藪小
シリーズ:名所江戸百景
発行: 1857年12月

広重の代表作、名所江戸百景より「愛宕下藪小路」です。この連作浮世絵名所絵の中でも有名なこの作品は桜川の濃紺や、街を行き交う人々の着物などが真っ白な雪景色に抑揚を与えています。近景では竹の横でスズメがはしゃぎ、雪の重みで曲がった竹が空を覆っています。
竹の曲線は左側にある大名屋敷の強い遠近感と直線、そして広重作品の特徴のひとつでもある全体の斜めの構図とが見事に対照を成しています。右側の桜川のボカシと左側の雪の白さとのコントラストが美しく、右下から時計回りに続くカーブに沿って視線が導かれ遠くにある真っ赤な鳥居の愛宕神社へと導かれます。
大英博物館に展示されている作品と比べても遜色のない作品です。
コンディション:色、状態ともに良好。マージン大。
寸法:大判
版元:魚屋栄吉
文献・展示:広重 名所百景 第112景(ヘンリー・スミス著)、ブルックリン美術館、RISD美術館、ボストン美術館、ホノルル美術館、大英博物館
サイン:広重 画


SKU: HIR532