Kunisada: 櫛で髪を梳いている美人

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絵師:歌川国貞(1786-1865)
タイトル:身だしなみのよいタイプ 出来がよさ相 (Deki ga yosaso)

シリーズ:近代の三十二相 今様三十二相 (imayô sanjû-ni sô)  制作年:1859

女性が鏡の前に座り、両手で髪型を完璧に整えています。丁寧に櫛を走らせて、華やかな高髻の一方の流れを整えています。黒髪の房の間から左手が透けて見えるのは、このシリーズの贅沢で精緻な摺りの証です。外側の羽織は肩からずり下げられ、上腕には黒い腕章が見えます。これは入れ墨を隠しているのか、あるいは神社の護符かもしれません。小窓(挿絵)には棒や折りたたんだ紙を入れた  二つの容器が描かれ、波頭の文様が施されています。挿絵の意匠は宮城玄魚(1817-1861)によるものです。国貞は当時最も人気のある浮世絵師としてその腕前を誇示しており、この時期の他のシリーズ同様、目を見張るような摺りの技術が駆使されています。ここでは羽織の黒い縁や鏡に磨き(バー二ッシング)が施され、髪際の彫りは毛一本のように細く表現されています。

状態:摺り味・色ともに優れており、保存状態は非常に良好。中央の折り目はほとんど目立たず、上方の空に小さな変色があります。未裁断、裏打ちなし。 

寸法:大判(38 x 25.4 cm)  出版社:山口屋藤兵衛
署名:Toyokuni ga 豊国画

参考文献:ボストン美術館(MFA Boston)の摺り本を参照。Izzard, Kunisada’s World (1993), #95/1。

SKU: KUS593