Kishio Koizumi: 深川の清澄庭園 (売約済)

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作家: Kishio Koizumi (1893-1945)
題名:青山旧御所(Aoyama Kyu Gyosho)  制作年:1931

清澄庭園の大泉水を囲む鮮やかな春の緑。左手には鮮やかなピンクの花を咲かせた一本の樹が見える。石畳の小道を下って湖が視界に入る地点からの眺めで、左手に茶亭がある。庭園の景石は日本各地から集められたもので、明治期の庭園の特徴の一つであり、画家がそれらを画面の前景中央に配する際に細心の配慮をしていることがうかがえる。清澄庭園はかつて三菱の創業者の邸宅であり、川瀬巴水(Hasui)もこの風景を題材にした作品を制作している。この庭園は本図版が制作される数年前の1932年に東京都へ寄贈された。本シリーズの東京の風景の中でも、現在とほとんど変わらない数少ない場面の一つである。シリーズ中の91番、左余白に手書きの番号あり。

Koizumi Kishioはこの非常に興味深いシリーズで100点の図を自費出版したが、最初の作品が1928年に刊行されてから完成までに9年を要した。全般にデザインは非常に優れており、本シリーズ特有の新鮮な視点がある。これらの作品は会員制の購読クラブで販売され、作者は会員数を50名に限定すると宣言していた。右余白には題名と年記が入っている。KoizumiはTobari Koganの指導を受け、職業の彫師から版木彫刻の広範な訓練を受けた創作版画家は、平塚運一(Hiratsuka Un-ichi)とKoizumiの二人のみであった。

シリーズ: Great Tokyo in the Showa Era 昭和大東京百図絵版画
寸法: 30 x 39.3 cm
状態: 刷り味と色彩は優秀で、全体的に非常に良好。しわが数か所あり、左上の縁で余白が狭くなっています。 署名: ローマ字ブロック体で「Koizumi Kisio」。

参考文献: James T. Ulak et. al, Tokyo: The Imperial Capital, Woodblock Prints by Koizumi Kishio, 2003, p. 51, pl. 9; James T. Ulak, Tokyo Modern-II, Koizumi Kishio's 1940 Annotations on "100 Views of Great Tokyo in the Showa Era," Massachusetts Institute of Technology, Visualizing Cultures (visualizingcultures.mit.edu), 2009 (Koizumi translation); The Wolfsonian-Florida International University, Miami Beach, Florida, Mitchell Wolfson, Jr. Collection, no. TD1993.69.1.89.

SKU: KZK013