笠松四郎:夕暮れの井の頭(売約済み)

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作家:笠松紫浪(1898-1991)
タイトル:井の頭 制作年:1968年

井の頭公園の風光明媚な池の夕景。桜の木が多いことで知られるこの場所で、作家は代わりに三本の高くそびえる針葉樹とその夕暮れの光に映る姿に焦点を当てています。二羽のカモが井の頭池の水面を泳いでいます。吉祥寺に位置するこの公園は、現在では動物園、水族館、そしてスタジオジブリ美術館も併設されています。1955年から1965年の間に笠松は約80点の自刻自刷の作品を制作しており、本作もその一つです。これは1919年から1940年代後半まで渡辺庄三郎との協力の後に続くものです。下部には「1968 記念(kinen 記念)60枚のうち(rokujû mai no uchi)」と記されています。この作品はめったに見られないデザインであり、60枚の完全な版が制作されたかは不明です。1968年の記念表記は作家自身の節目の誕生日を指している可能性があり、作家は1898年生まれで70年前にあたります。もしそうであれば、「夕暮れ」の年齢を豊かに生きることへの美しい賛辞と言えるでしょう。

状態:印象、色彩、状態ともに優れています。余白のインクのにじみは印刷時のものであり、欠陥とはみなされません。 サイズ:41 x 28 cm 出版社:自刷
署名:笠松紫浪

SKU: SHR034