広島新太郎:夕日(モデルTと風景)(売約済み)
作家:広島新太郎(1889-1951)
タイトル:サンセット 制作年:1916年 寸法:37.5 x 28.8
1916年のフォードモデルTのオープンカーが風景を突き進んでいるのか、それとも幻覚なのか?どうやらモデルTのようです!後部座席の男性が運転手にもっと速く走るよう促し、明るくシュールな風景が流れるように過ぎていきます。犬が後ろを追いかけるユーモラスな演出も。右側には傾いた針葉樹、右下にはユッカのような植物が半抽象的な風景を支えています。空は黄色、オレンジ、赤が独特に混ざり合い、灰色の輪郭の雲が浮かんでいます。 これは大正時代の希少で初期の創作版画作品で、魅力的なヨーロッパ風の趣があります。当時の日本の道路にはフォードとGMの車しか見られず、所有は贅沢品でした。広島新太郎は1889年に徳島市で生まれました。東京美術学校で日本画を専攻し、学生時代には白馬会で洋画も学びました。1914年に版画制作を始め、長瀬義郎や長谷川清と共に日本版画倶楽部を設立。晩年は「光峰」の雅号で日本画に戻りました。彼の版画作品は非常に希少です。
署名:右下に鉛筆署名(?)「S. Hiroshima」
印章:光峰の赤い作家印
参考文献:作家情報はメリット&山田『近代日本木版画ガイド:1900-1975』36ページ参照。この作品は2017年に徳島県立近代美術館で開催された回顧展で展示されました。
SKU: HIS003