Kunisada: 書店で本を読む美人と伸びをする猫
画家: 歌川国貞(1786-1865)
題名: 書店の美人と伸びをする猫
制作年: 1820年代頃
読書中の美人が、伸びをする猫を見上げている。冬の日の、江戸・日影通りの書店の情景。こたつに入って座る書店の女性は、猫がまるで冬の日の、商いののんびりした雰囲気を映すかのように伸びをしているのを見て、退屈しているようだ。日影(柱の店先看板の文字を参照)は「影」を意味し、日影通りは新橋近く、芝口橋の南から宇田川橋へ向かって、主要な東海道に平行して延びている。油、書籍、浮世絵、刃物、刀剣、剣道具材など、旅行者向けの土産物店が並び、繁盛していた。江戸で警備員が配置されていた唯一の商店街でもあったという。この通りは、日影通りの西側にあったsamurai一族の屋敷の陰になっていたといわれる。彼女の家紋は着物だけでなく、こたつの掛け布団にもあり、これらには桐(きり)の文様があしらわれていて、店の名を示している。彼女は教養のある女性で、読書をし、背後の壁に立てかけられた三味線を弾くのだろう。壁には数点の摺物が飾られ、売上帳がレールに掛けられており、江戸時代に版画がどのように վաճառわれていたかをうかがわせる興味深い一場面となっている。
状態: 発色、刷り、保存状態ともに非常に良好。左端に折れ線、左上角にわずかな補修あり。
寸法: 36 x 25 cm
文献: 早稲田大学ウェブサイト。 落款: 五渡亭国貞画
SKU: KUS610