広重:筋違内八ッ小路

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絵師:歌川 広重 (1797-1858)
タイトル:筋違内八ッ小路(すじかいうちやつこうじ)
シリーズ:名所江戸百景
発行:1857年

八つの大通りが交差した「八ッ小路」を見下ろした作品です。この筋違内八ッ小路は日本橋から北に向かう道にあり、右側には神田川の堤防が見えます。広重は多くの時間を火の見櫓で過ごし、目下に広がる江戸の町の人々の生活を観察することができた、火消同心だった頃の経験をうまく活用しています。以前より彼の鳥瞰図がなぜこれほど魅力的なのかを不思議に思っていましたが、最近のNHKドラマ「広重ぶるう」で版画で成功を成し遂げる”前”に火の見櫓で過ごす広重の姿が描かれており点と点を結びつける手助けとなりました。
この作品は名所江戸百景で多く見られる、広重の強い対角線や構図の中央にある大きな空白も、広重の間接的な視点への愛着を反映しています。
作品の左側には大名の屋敷が見え、左下には前方に侍女を含む行列、女性が乗っていることを示す赤い駕籠であることから大名の妻が乗っていると予想できます。地域の領主の動きに関連する華やかさを上から見るのはどんな気分だったでしょう。
右側の川には赤い霧が漂い見えない昌平橋の門の背後には丘がそびえています。
コマ絵には美しい亀甲模様がデザインされています。

コンディション:非常に良い色合いと状態です。ほとんど見えませんが中央に折れ目があります。
寸法:大判(36.6 × 24.6 cm)
版元:魚谷栄吉
サイン:広重画
文献・展示:Hiroshige: One Hundred Famous Views of Edo: プレート9(ヘンリー・スミス著)、ブルックリン美術館

SKU: HIR561