Uchida Shizuma: 雪の武田市、新潟(売却済み)
作家: 内田慈泉 (1906-2000)
タイトル: 武田市(新潟) 制作年: 1939
シリーズ: 新日本百景 (Shin Nihon Hyakkei)
新潟県武田市の、豪雪の日の魅力的な戦前の情景。村人たちは天候に動じることなく日々の仕事をしているようで、冬用の伝統的な藁製の覆いを身に着けている。一人の男がそりを引き、右側の女性は店先の雪を掃いているのかもしれない。この情景は、まるで過去のほぼどの世紀にも起こりえたかのようで、作家は村の暮らしの時を超えた光景を意図的に捉えている。
内田慈泉は1906年、埼玉県桶川に生まれた。彼はここで描かれている場所である武田に暮らしていた。1932年から日本版画協会の会員であり、木版画の技術書も出版している。
地域紛争がやがて第二次世界大戦へと発展していく中、1938年から41年にかけて刊行されたこの版画シリーズの制作には、30人以上の創作版画家が協力した。実際に刊行されたのは39点のみで、最後の29点は前川千帆が編集した。ニューサウスウェールズ州立美術館のウェブサイトによれば、このシリーズの刊行は第二次世界大戦中に日本当局によって停止された。日本の内情が敵に知られることを恐れたためである。戦時下の偏執として不思議ではないが、物資不足や、作家たちが戦争機構に徴用されたことなど、ほかの要因もあったと考えられる。
シリーズ名は右余白に赤字で押印され、作家グループ「日本版画協会銭」の名称は左下に押印されている。
状態: 刷り、色、状態ともに非常に良好。 額装歴なし。作家名は右下余白に鉛筆で書き込まれているが、これが本人によるものかどうかは不明である。
文献: シリーズ全体については、写真のないものも多いが、大英博物館のウェブサイトを参照。
寸法: 24.7 x 32 cm
SKU: SNH023