川瀬巴水:あかい夕日

  • $5,900.00
配送料は購入手続き時に計算されます。


絵師:川瀬巴水 (1883-1957)
タイトル:あかい夕日
日付:1937年(昭和12年)9月

血のように赤く染まった夕日を背に、荒れ果てた平原を日本軍が進軍している。これは巴水が雑誌『アサヒグラフ』に掲載された満州戦線の大日本帝国陸軍の写真を基にデザインした、戦争をテーマにした4作品のうちのひとつです。巴水はおそらく(ほぼ確実に)戦争推進にはほとんど関心がなかったものの、それと同時にそういった戦争関連の作品を制作しないという選択肢もなかったでしょう。日本は国旗や名前からもわかる通り「日出ずる国」として知られているため、「あかい夕日」というタイトルには皮肉が込められていると読み取ることもできます。
版木は渡邊庄三郎の義息子である渡邊規によって彫られました。
渡邊庄三郎の孫は「Waves of Renewal(P.157)」で巴水がスケッチの旅に出るときに、この4枚の作品を持ち歩いていたのは、当局に呼び止められた際にスパイではないということを証明するためだったというエピソードを話している。
田園風景をスケッチする画家でさえ軍事政権から疑いの目を向けられる時代だったのだろう。

コンディション:色、状態ともに非常に良好。
寸法:大判(24.3× 35.2 cm)
版元:渡邊庄三郎
文献:川瀬巴水木版画集(楢崎宗重解説・1979年刊行・P.129・No.406)、川瀬巴水 The Complete Woodblock Prints(ケンダル・H・ブラウン著・2003年刊行・vol.Ⅰ・P.28-29・vol.Ⅱ・P.502・No.415)、Conflicts of Interest: Art and War in Modern Japan(フィリップ・K・ヒュー編・セントルイス美術館・2016年刊行・P.286・No.138・登録番号:255:2014)、Waves of Renewal: Modern Japanese Prints(ホテイ出版・2016年刊行・P.157・No.81)
サイン:巴水

SKU: HAC415H